教育業界におけるブロックチェーンの活用
最近いろいろな分野でブロックチェーンの活用が進んできております。
今回はそのなかでも教育業界におけるブロックチェーンの活用についてご紹介できればと思います。
教育の業界では長らくITの活用がすすんでいないという課題がありましたが、最近では、Edtechの技術の進化により多種多様なITの活用が進んできており大学の講義を無償で受講できるCousera といった「MOOC」(Massive Open Online Course)や、
ネイティブと直接つながるオンライン英会話などのITを活用した教育手法が増えてきています。
そのため、学習のログや履歴といった、日々の学習情報が取得できるようになり、その学習の情報を活用していくという観点でブロックチェーンの活用が注目されています。
教育業界におけるブロックチェーンの活用
教育の業界で進んでいる活用としては
学習の履歴や、修了証、資格情報をブロックチェーン上で管理をする
ということが言えるかと思います。
ブロックチェーンを利用することの特徴的なところは
【(やろうとすれば)個人の学習履歴が全て追跡できる。】
ということかと思います。
今までは、修了証や資格のあるなしでしか判断ができなかったことが、学習の履歴という、より詳細な情報を管理することが出来るようになります。
極論になりますが、日々の学習履歴が取れれば、受験や定期試験などの必要性もなくなる可能性があります。
実際にこの分野では株式会社ソニー・グローバルエデュケーションがサービスを提供をしています。
【デジタル証明書をブロックチェーン上で管理】し
・信頼できる学習履歴の保存
・安心・安全な学習履歴の共有
ということが実現できるそうです。
ソニー・グローバルエデュケーションさんのサイトはこちら
この仕組みが広く使われるようになると、
・自分の学習履歴を生涯を通じて利用することができ
・学習履歴をデータとして管理することができ、
・必要に応じて共有することが出来る
ということが実現される。ということになります。
現在でも、デジタルでの教育履歴の管理、表示についてはオープンバッチというものがありますが、このようにすでにあるものとの差別化や連携、既存の仕組みのブロックチェーンへの置き換え等、今後いろいろな動きが出てきそうですね。
オープンバッチについて興味がある方は少し古いですがわかりやすい記事がありましたのでご紹介いたします。
オンラインの資格学歴証明をどうするか?–Mozillaが普遍的な枠組みOpen Badges 1.0をリリース
学習履歴の管理、共有以外のブロックチェーンの活用として
著作権や、デジタル著作権の保護。
があげられます。
論文や、学術雑誌に掲載されたデジタルコンテンツの情報を管理、保護し、引用回数に基づいて報酬が受けられるようにしながら共有するなどデジタルコンテンツの著作権を保護することにも利用が出来そうです。
現在利用され始めている方法は、ブロックチェーンでなければいけないという状況ではないですが分散型台帳技術だからこそできることやメリットがでてきそうな分野なので今後の発展が楽しみですね