キャッシュレスとキャッシュレス化が進むとどうなるか④
キャッシュレスが進むとどうなるか。ということを考えていくと、IOTをからめた新しい効率的なビジネスの可能性があるのではということをお伝えしました。
今回は、少し立ち位置を変えて、仮想通貨がそこにどうかかわってくるのかということを考えてみたいと思います。
全世界では仮想通貨の保有ユーザー数が約7000万人といわれています。
最近ではインフレが続くベネズエラでは、ビットコインの取引量が増加しており、このことから自国通貨を保有することを避け、資産の保全の一つの手段として仮想通貨を持つ人が増えていると考えられます。
法定通貨とは、国等がその価値を保証するものになりますが、国や地域によってはその価値が保証できなくなるということもあります。
仮想通貨は(大部分が)国などによってその価値の保証はされていませんが、市場で価値があると判断されているものであれば、国を発行しているものよりも信用が発生することがあるかもしれません。
そのような中で、企業や団体が独自の経済圏を確立し国の信用によらない通貨を提供していこうという動きが出てきています。
その中でも一番有名なものが、Facebookが主導しているLIBRAかと思います。
libraの目的は、
世界数十億の人々が簡単に使用出来る新しいグローバル通貨を作成し、新たな金融サービスの基盤を築いていく
ことで、現在は貧しい人ほど満足に金融サービスを受けることができない、もしくは金融サービスを受けるために高額な手数料が発生しているという状況が発生しているが
このような課題を筆頭に金融サービスに係る問題点を解決できるものとしています。
libraプロジェクトは、大手決済企業などを含む27の企業とパートナーシップを結んでおり、Libra協会というスイスの非営利団体がLibraの最終設計とシステム設置、ネットワーク・準備金の管理及び監督を担当しています。
libraは複数の法定通貨を担保にした通貨バスケット制のステーブルコインとして発行されるとしており、1国の金融政策に影響されない独自の価値を持つことが出来るといえます。
libraは、Facebookのサービスを利用している、23億人のユーザー全てにLibraを提供するとしており。
ソーシャルネットワーク上の広告などの支払いや、パートナー企業のUberやSpotifyなどのサービスでも利用できる可能性があるとしています。
20億人を超えるユーザーをもつ企業や、世界的にも影響力が大きなパートナー企業のユーザーに利用できる通貨となると潜在的なユーザー数も多く影響力はかなりのものになると考えられます。
また、複数の法定通貨を担保にした通貨バスケット制のステープルコインになるため、どの通貨に分配するといった状況も各国通貨に影響を与える存在になる可能性もあると考えられます。
影響力が大きいため実際に稼働するまでは多くのハードルがありそうですが、実現すれば法定通貨の在り方や、現在の金融サービスの在り方に大きな影響が出てくる可能性があります。
l今はまだ、実証実験やテスト段階の域のものも多いですが、具体的に動き始めているものも増えてきているので
今後ブロックチェーンや仮想通貨による金融サービスの組み換えやより利便性の高いものに変わっていくということが起きてくるかもしれません。
その時に対応できるように、情報をとりながら対応を前もって考えていきたいものですね。