節税対策 通貨ごとの損益の調整
今年も残すところ約2ヶ月となりました、そこで税金の対策としてクリプトリンクを利用して年末までにできる事をご紹介いたします。
当記事では現在のデータでクリプトリンクで収支を計算を行い、そのデータを利用して収支の計算を行う方法をご紹介いたします。
①クリプトリンクで収支の計算を行う
以下の記事を参考にクリプトリンクで収支の計算を行ってください。
計算方法は総平均法で行うことを想定しています。
②作成データを利用して、【保有通貨の時価評価損益】を計算
【収支計算報告書作成】により作成されたデータのうち「通貨別現物取引集計」のデータを利用して、保有通貨の時価評価損益を計算します。
「通貨別現物取引集計」をダウンロードすると以下のデータが確認できます。
各通貨ごとに以下のデータが確認できます
総取得原価:通貨を購入した合計金額
総取得数:通貨の購入数量
取得単価:通貨を取得した平均単価
売却額:通貨を売却した合計金額
売却数:通貨の売却数
収支:今期の仮想通貨の売買による収支の金額
繰越額:現状保有している通貨の取得価額
繰越数量:現在保有している通貨の数量
上記のデータに、現在のレート情報を追記して、保有通貨の時価評価損益を割り出していきます。
画像はイメージになりますが、通貨別現物取引集計ファイルはエクセルファイルなので、加工は比較的容易にできるかと思います。
上記画面の場合、繰越数量の右側に、現在レート、現在レートの評価額、保有通貨の時価評価損益、の列を新たに作成しています。
■現在レートの評価額の算出方法は、
繰越数量 × 現在レート
で表すことが出来ます。
■保有通貨の時価評価損益の算出方法は
現在レートの評価額 ー 繰越額
で表すことが出来ます。
③【保有通貨の時価評価損益】を元に、年末までの取引の計画を立てる。
保有通貨の時価評価損益が算出できれば、その数字をもとに損益の調整するための取引を行うかどうかの検討を行っていただければと思います。
上記のデータの場合、少額ですが利益が出ていますので、損が出ている通貨 ETC,ETH,LSK,LTC,XRP の通貨の売却を検討いただく形になるかと思います。
(この場合には少額なので必要ないかと思いますが、額が大きい場合は調整の余地はあるかと思います。)
利益を減らすことよりも重要なのが、「損失をいかに調整するか」かと思います。
確定申告の場合には、損を翌期に繰り越せないので、利益の出ている通貨があった場合、損が出ているときに売却しておいた方が、翌期以降の税金が減らすことが出来ます。
極端な例ですが
2019年トータルの損益が-200万円 保有通貨の時価評価損益 +200万円 という方の場合
①調整をしなかった場合
2019年は-200万円(損益)
2020年は+200万円(損益)
2019年は利益が出ていないので税金は発生しない
2020年で200万円の利益が出たため税金が発生
②調整をした場合(保有通貨をすべて売却した場合)
2019年は0円(損益)
2020年は0円(損益)
2019年は利益が出ていないので税金は発生しない
2020年は利益が出ていないので税金は発生しない
この場合
調整しなかった場合、2020年に丸々200万円分の利益が発生し、その分の税金が発生してしまう。
という状況が発生します。
上記のような状況は特殊かと思いますが、年度が替わる前に一度ご自分の損益の状況や、通貨ごとの時価評価損益など確認を行うことをお勧めいたします
もしご自身で計算を行う時間がない。や、やり方がわからないという方には計算代行のサービスも行っておりますのでぜひご活用ください