仮想通貨・暗号資産の会計・税務に関する情報をお伝えします

CROSS exchangeの損益について

今年も残すところあと半月となりました。

最近お問合せが増えているCROSS exchangeの損益についてご説明いたします。

 

CROSS exchengeの損益には、以下の2パターンがあります。

①仮想通貨のトレードによる損益

②マイニングやボーナスによる収益

 

①仮想通貨のトレードによる損益

こちらはイメージしやすいと思います。

例1:日本円で仮想通貨を購入して、購入した仮想通貨を日本円で売却した

2019年1月に1BTCを40万円で購入。

2019年7月に1BTCを120万円で売却

売却益として80万円の利益を得た。

※実際にはCROSS exchangeでは法定通貨建ての取引はできませんので、あくまでイメージとしてご覧ください。

 

例2:仮想通貨同士の売買が発生した場合には

2019年1月に1BTCを40万円で購入。

2019年7月に1BTCを40ETHに交換

1BTCを120万円で売却して、40ETH(1ETH:30,000円)を購入したとして扱うので

利益として、80万円獲得した

 

というように、売買を行うことによって得た利益に当たります。

こちらは純粋に購入した時と売却や交換した時の差額が損益となります。

 

②マイニングやボーナスによる収益

こちらが少しわかりにくいものになりますが、マイニングやボーナスは取得時に損益が発生するものとなっています。

どういうことかというと、

以下のような 配当金 

 マイニング 

によって取得した通貨は、受け取った時点で収益が確定してしまいます。

ですので、上のデータすべて記載の日づけで収益が確定しています。

 

ここで問題になってくるのが、マイニングやボーナスで取得した通貨のレートが取得した時よりも低くなってしまった場合には、

現在保有している資産額(時価評価額)に比べて利益が多く出ている

という状況が発生することになります。

 

例えば、XEXのように、7月ごろは17円程度で推移していましたが、12月の現在では1円を切るような価格に下がってしまっています。

そうなった場合、CROSS exchengeのウォレット上の資産額と利益の額に大きな乖離が発生してしまうことになります。

たとえば、以下のCROSS exchengeのウォレット画面では、総資産が1933円となっております。

 

この資産が発生しているデータをクリプトリンクで収支計算を行ってみると、15,787円の収益が出ています(合計28,716円から手数料12,929円を引いた額)

※こちらはほとんどトレードを行っていないアカウントです。

ですので、特にトレードをおこなっていなかったとしてもcrossexchengeのウォレット画面の資産額と実際の収支がこの場合では、

現在の資産(時価評価額) 1,933円

利益 15,787円

8倍ほど乖離が発生しているという状況になります。

資産がないのに、収益だけ出てしまっている状態です。

 

このような状況であれば仮に、今年何もしない状態で翌年マイニングで取得した通貨の値段が上がらなかった場合には

今年 15,787円の所得になる(対応する税金を支払う必要)

翌年以降に仮想通貨を売却した際に損が発生(実現)

することになり、今年の税金が必要以上に生じてしまうことになります。

※この例のように額が小さければ気にならないですが、数百万円単位で発生している場合には影響が大きいですよね。

 

年内であれば、含み損が出ている通貨を売却することにより利益を圧縮することもできますが、年が明けてしまうと今年の利益を圧縮することはできなくなります。

そのため、早めにご自身の収支のご確認を行い、想定以上の収支が出ている場合には年が変わる前に早めに対策を取ることをお勧めいたします。

 

もしご自身で収支の計算ができない、よくわからないということがございましたら、お早めに計算代行をご依頼いただければと思います。

 

 


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